経理事務をやっていれば必ずと言っていいほど会計ソフトを利用します。
求人サイトをみていると、企業側が会計ソフト名をあげて操作経験を歓迎条件としている場合もあります。
そのため、経理事務の転職の際には、履歴書のスキル欄に操作できる会計ソフトを記入するとアピールにつながることがあります。
面接では会計ソフトの操作について話題にでることもあります。
転職の際は事前にその企業の使用会計ソフトについて学んでおくと良いかもしれません。
いまでは会計ソフトの広告を目にすることも多いかと思います。
Aさん
会計ソフトっていまひとつ何だかわからず不安です。
会計ソフトって「勘定奉行におまかせあれー」とか「いまだに紙とかわけワカメ」とかでしょうか??
Bさん
Aさん
そんなにいろいろあったら、私ますます混乱です。
Bさん
そろばん使って帳面の帳簿からスタートした私でもできるんだから。
Aさん
ちょっとよくわかりませんがザックリ教えてください。
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会計ソフトって何をするもの??
具体的には経理は会計ソフトで何するの??
50代、すこしだけ肩のチカラが抜けてきたような。いまからでも遅くない。小さな一歩をちょっとずつ重ねていこう。ゆるりと焦ることなく、好きなことや好きなものを選んで自分らしく生きたい。そう思いながらも右往左往しているブログです。
会計ソフトって何をするもの??
会計ソフトとは、会社のお金の動きをシステムを使って集計することで財務状況の確認をしやすくするためのものです。
大手企業ではずいぶん前から各企業がカスタマイズされたインストール型の会計システムを利用してきました。
インストール型の会計システムの場合、インストールしたPCのみでの操作となります。
複雑な処理もでき、それぞれの企業に対応した専門的な機能も備えています。
最近ではクラウド型の会計ソフトが多く見られるようになりました。
クラウド型の場合、オンラインでの処理のため、場所や端末に関わらず利用することができます。
手軽なタイプの会計ソフトは、PCだけではなく、スマホやタブレットでも使え、特に小規模事業者や個人事業主による利用者が多いようです。
これらは特別な経理の知識がなくても対応可能と言われています。
逆に、経理の知識があると使いにくく感じることもあります。
Aさん
私、せっかく簿記の資格を取ったのに、簿記を知っていると返って使いづらい会計ソフトなんてあるんですか??
Bさん
クラウド型会計ソフトが増えた背景には、在宅ワークの一般化や、業務効率化とコスト削減などのメリットが考えられます。
会計ソフトで私たちは何をすれば??
どんな会計ソフトであろうと、全ては「仕訳」です。
入力方法はさまざまですが、経理の知識がなくても扱える会計ソフトであっても、実は「仕訳」になっています。
「仕訳」とは、簿記のルールに沿って「借方」と「貸方」に分け、勘定科目と金額を使って取引内容を表記する作業です。
この「仕訳」を会計ソフトに正しく反映させることが私たちのやるべきことです。
銀行口座より2月7日に〇〇社から1月分の電話代として500円の引落がされたとします。
例えばある会計ソフトでは、インターネットバンキングと連携されていて、画面に
2月7日 〇〇 -500
といった情報を出すことができます。
この情報に「通信費」「電話代」など必要な内容を加筆修正して登録ボタンをクリックします。
翌月3月7日に〇〇社から同じように、今度は600円の引落があった場合、画面には
3月7日 〇〇 -600 通信費 電話代
と、会計ソフトは前回と同じ取引の翌月分であると判断し、自動的に表示されます。
正しければ登録ボタンをクリックします。
この場合、実際にはこのような仕訳が発生していると考えられます。
2月7日
借方 通信費<電話代> 500/貸方 普通預金 500 〇〇社
3月7日
借方 通信費<電話代> 600/貸方 普通預金 600 〇〇社
どのような入力方法であっても、この仕訳に変わりはありません。
最終的に正しい仕訳が会計ソフトに入るようにすることが大切です。
会計ソフト入力の基本は正しい仕訳
上記の取引で、3月7日に同じ〇〇社から引落されたのは2月分の電話代ではなく2月分のインターネット代だったとします。
自動仕訳で「電話代」と自動入力されていたら「インターネット代」に修正する必要があります。
Aさん
Bさん
このとき、電話を解約していたとしたらどうかしら。
実はインターネット代なのに電話代のままになっていたら、あとあと見たときに、どうして解約した電話代が引落されているのかということになるでしょ??
すぐにインターネット代の間違いだと気づけばいいけれど、ほかにもいろいろな取引があるのだから、あとから間違いを見つけるのって大変なことなのよ。
Bさん
今回はあまりにも細かい例え話だったけど、ひとつの間違いがいろいろ派生するから気をつけないとね。
✕3月7日
借方 通信費<電話代>600/貸方 普通預金600 〇〇社
〇3月7日
借方 通信費<インターネット代>600/貸方 普通預金600 〇〇社
Aさん
確かにこういう小さいところで正しくやっておかないと、あとで間違いを見つけるのは大変そう。
どんな入力方法だとしても、ひとつひとつの仕訳を考えて正しく反映させる、ですね。
やっぱり経理事務には簿記の知識は必要みたいですね。
まとめ
会計ソフトというと何か特別なことをしなければならないように思うかもしれませんが、基本的には「仕訳」です。
とにかく会計ソフトに正しく「仕訳」を反映させること。
自動入力の場合は特に、連携させた仕訳と同じ仕訳をもう一度手動で入力しないように注意が必要です。
上記の仕訳では月ごとの費用を正しく把握するために「未払金」を立ててすでに計上済かもしれません。
1月31日
借方 通信費<電話代> 500/貸方 未払金500 〇〇社
の仕訳が入力済であれば
2月7日
借方 未払金 500/貸方 普通預金500 〇〇社電話代
2月28日
借方 通信費<インターネット代>600/貸方 未払金600 〇〇社
の仕訳が入力済であれば
3月7日
借方 未払金600/貸方 普通預金600 〇〇社インターネット代
自動連携画面で修正をしないと費用の二重計上がおきてしまうため、注意が必要です。
Bさん
ということで、今回のブログは、経理事務の仕事ではほぼ必須である会計ソフトについて考えてみました。